病気判明まで
病気判明のきっかけは、職場の定期健康診断でした。
胸のレントゲン検査で「肺に影があるため再検査」という結果が来ました。何のことやらと思い、ちらっとネット検索してみると、考えられる病気として肺がんやらなんやら、怖い病名が並んでいます。
とはいえ、何の症状もなく、前の年までは異常もなかったので、悪い病気だとは全く考えていませんでした。
ところが、職場近くの総合病院の呼吸器内科を受診し、CT検査をしたところ、肺に数センチの腫瘤(こぶ)があるとのこと。医師から「肺がんの可能性があるので早めの検査入院を勧める」と言われ、あれよあれよという間に、2泊3日の検査入院をすることに。
検査入院の初日に、医師から以下を告げられました。
・最も可能性が高いのは肺がん。そうでなければ悪性リンパ腫。
・仮に肺がんだとすれば、ステージ3と見られる。ステージ3の5年生存率は2割。
・今回の検査入院で肺がんが確定されたら、抗がん剤治療と放射線治療を始める。
まさかの急展開。何の症状もないのに、可能性のある病気がいずれもガンというのは衝撃。しかもステージ3で、5年後に生きている確率が2割って。5年どころか50年以上生きたいし、やりたいこと山ほどあるのに。
検査入院では、胸に針を刺し、肺の腫瘤からちょくせつ細胞を取る「生検」という検査がメインでした。局部麻酔で痛みは少ししかないものの、絶対に動いてはいけない、咳もしてはいけない、もちろん笑ってはいけないということで、結構な緊張感。意識すると逆に咳が出そうになる。
なんとか検査を終え、ほかにも脳のMRIやら便やら血液やら色々検査しました。結果は1−2週間で出るとのこと。
退院から結果が出るまでの間、なんともいえない気持ちで日々を過ごしました。
なんとなく自分はそんなに悪い病気ではないような気がする;でももしかしたら長くは生きられないかもしれない;でも小さな子どもや家族を残して死ねない;どんな手を使っても絶対病気に勝ってやる;それにしても生存率2割は厳しいな;治験とか先進医療とかも考えなきゃな;あっ、保険入ってなかった、等々。
検査の次の週、医師より電話があり、「肺がんではなくリンパ腫だった。血液内科に担当が変わるので、別の医師と治療方針を相談してもらいたい。」とのことでした。ネット情報によると、リンパ腫の生存率は肺がんよりもかなり高そう。少し胸を撫で下ろしました。
そのまた翌週、今度は血液内科を受診し、検査結果と病状を詳しく聞くことに。医師曰く、
・リンパ腫といっても複数の種類があり、今回はホジキンリンパ腫という病気。
・7、8割の人は化学療法(抗がん剤治療)で治る。
・早めに入院して抗がん剤治療をスタートした方が良い。最初だけ1−2週間入院して、副作用が強くなければ自宅から通院治療に切り替えられる。
ということで、仕事の整理や引継ぎを考えて、その2週間後から入院することに決めました。
こうして私の闘病生活がスタートしました。